ルイ・ヴィトン 人気モノグラムの歴史をご紹介
日本の家紋にヒントを得て誕生
『ルイ・ヴィトン』ブランドのトレードマークとして、世界中で認知されているモノグラム。シンプルにして印象深いパターンが生まれたのは、1896年のこと。創業者ルイ・ヴィトン氏の息子であり、ヴィトン社の後継者として経営手腕を発揮していたジョルジュ・ヴィトン氏が考案しました。
創業以来、優れた品質と洗練されたデザインにより人気を集めていたヴィトン社製品ですが、そこに目を付けた業者たちによってコピー商品が横行。ヴィトン社は対応策として、市松模様にルイ・ヴィトンの銘を入れた「TOILE DAMIER (ダミエ)」を発表します。しかし、こちらもすぐにコピー商品が出回り、ジョルジュ氏は“さらに複雑で模倣されにくいパターンを生み出さなければ―”と頭を悩ませていました。 そんな折、パリで万国博覧会が開催され、日本の盆栽や陶芸、版画、庭園などを紹介した日本館が注目の的に。ヨーロッパの人々は日本の伝統文化に魅了され、ジャポニズムブームが巻き起こります。ゴッホやセザンヌ、ルノワールなど、たくさんの芸術家たちがジャポニズムに影響を受けた作品を発表。ジョルジュ氏もそのひとりであり、日本の家紋からモノグラムのデザインがひらめいたと伝えられています。
モノグラムのDNAを受け継ぐラインが続々と登場
こうして、かの有名なモノグラムパターンが誕生。ちなみに、モノグラムとは2つ以上の文字を組み合わせたものを指し、創業者ルイ・ヴィトン氏の頭文字LとV、家紋からヒントを得た星と花のモチーフが配されています。発売当時は職人がひとつひとつパターンを手書きしていたとか。“他者に模倣されることなく、唯一無二の存在でありたい”というジョルジュ氏の強い想いが伝わってきます。
1959年には、現在と同じトアル地(塩化ビニールコーティングされたエジプト綿)を用いた「MONOGRAM CANVAS(モノグラム)」が登場しました。丈夫で弾力性のあるトアル地の採用によりソフトバッグの製造が可能になり、商品ラインナップが大幅に拡大。現在も人気商品であるボストンバッグ「スピーディー」「キーポル」は、このときに誕生しました。
誕生から100年。ブランドシンボルとして根強い人気を誇るモノグラム
モノグラムが考案されてから1世紀、バリエーションはますます広がりを見せます。
「MONOGRAM VERNIS(モノグラム・ヴェルニ)」は1998年に登場。アーティスティックディレクターのマーク・ジェイコブス氏が、モノグラムの定形“ブラウン系のカラー+トアル地”を “豊富なカラーバリエーション+エナメル加工したカーフスキン”へと進化させました。廃番カラーも含めると、これまでに50色以上のカラーバリエーションが生まれています。
さらに、ニューヨークのポップカルチャーの巨匠スティーブン・スプラウスへのオマージュ「レオパード・コレクション」や、日本の現代芸術家、草間彌生とのコラボレーション「ヤヨイ・クサマコレクション」など、個性あふれるコレクションも人気です。
2003年にはジャパンポップカルチャー人気とリンクするように、アーティストの村上隆氏がデザインした「MONOGRAM MULTICOLORE(モノグラム・マルチカラー)」が注目を集めました。伝統的なモノグラムキャンバスに33色の特殊なシルクスクリーン印刷を施し、ポップでカラフルな印象です。
「MONOGRAM IDYLLE(モノグラム・イディール)」は2010年に登場。セピア、アンクル、フザンのシックで淡い三色を展開しており、コットンとナイロンから成るキャンバス地は、軽くて丈夫、しなやかな風合いが特徴です。
同じ年には、なめし加工されたカーフレザーを使った「MONOGRAM EMPREINTE(モノグラム・アンプラント)」も発表されました。アンプラントは刻印を意味し、モノグラムパターンが刻まれています。
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2021年1月23日(土)更新
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