なぜ、ダイヤモンドは婚約指輪にふさわしいのか
世界最大のダイヤモンドとは
婚約指輪の話に入る前に、人類はこれまでにどんなダイヤモンドを創り出してきたのか、簡単に見ていきましょう。
例えば「カリナン」は1905年に発見された「史上最大の原石」をルーツとしています。
この原石は3106カラットという驚くべきスケールで、英国王エドワード7世に献上された後、王の命により9個に分けてカットされました。
そのうち最大のものをカリナン1世、またの名をThe Great Star of Africa(偉大なアフリカの星)といい、530.20カラットはカットされたダイヤモンドでは世界最大とされています。
「コ・イ・ヌール(光の山)」は、かつて世界最大といわれたダイヤモンドで、原石は5000年前に発見されたとも、1000カラットあったとも伝えられています。
1304年にはインドにあったことが記録に残されており、その後、インドを征服したムガール帝国からペルシャへ、そしてまたインドへと移りました。
やがて1849年に英国のビクトリア女王の手に渡りますが、このとき186カラットあったコ・イ・ヌールを、女王は再カットして108.93カラットの美しい宝石に仕上げました。
ダイヤモンドの神秘性が生んだ伝説
「リージェント」は、ナポレオンが戴冠式の際に携えた剣に装飾されていたことで有名で、世界で最も美しいダイヤモンドの一つともいわれます。
1701年にインドで発見され、410カラットの原石はカットされて140カラットと半分以下になりましたが、それでもその美しさは群を抜いていたといいます。
ルイ15世のリージェント(摂政)となったオルレアン公に買い取られたことから、リージェントと呼ばれています。
ダイヤモンドは、その価値の高さから、しばしば王族同士などによる争いの元となってきましたが、中でも「呪いのダイヤモンド」として有名なのが「ホープ」です。
原石は112カラットあり、9世紀頃にインドで発見されたともいわれます。
フランス革命で落命したルイ16世とマリー・アントワネットが所有しており、その後19世紀に所有者となったホープ家にも次々と不幸が訪れたという伝説がありますが、後者はどうやら創作のようです。
ダイヤモンドが美しさとともに持つ神秘性が、こうした物語に現実味を与えているのかもしれません。
初めての婚約指輪は15世紀
では、ダイヤモンドが婚約指輪にふさわしいといわれるのはなぜでしょうか。
「ダイヤモンド」の語源は、ギリシャ語の「アダマス(adamas)」とされています。
その意味は「征服されざるもの」。
どんな物質よりも硬いという、ダイヤモンドの特質がよく表れた名前です。
硬いだけでなく極めて透明なことから、ダイヤモンドの宝石言葉は純潔、清純無垢、永遠の絆とされています。
結婚に際して指輪を贈る習慣は古代ローマ時代からあったといわれますが、ダイヤモンドの指輪が初めて婚約指輪に使われたのは15世紀になってからです。
これは、加工技術の進展によって、ダイヤモンドの宝石としての地位が向上したことと関係が深いようです。
今日でも婚約指輪といえばまずダイヤモンドが頭に浮かぶのは、こうした物質としての特徴と、長い歴史から来ているといえそうです。
日本でダイヤモンドの婚約指輪が普及したのは、1960~1970年代といわれています。
「給料の3か月分」という考え方が広まったのも同じ頃で、これは、ダイヤモンドの流通・販売に世界的な影響力を持つデビアス社の日本におけるプロモーションの結果といわれています。
最近では、婚約指輪=3か月分という数字に特にこだわらない若いカップルも増えており、それぞれのライフスタイルに合わせた婚約指輪を用意することも多いようです。
とはいえ、婚約指輪の定番といえば、やはりダイヤモンド。
ダイヤモンドは4月の誕生石とされていますが、それとは関係なく、永遠の愛の象徴としてダイヤモンドを贈る、というのは一つのスタイルとして定着しているといえるでしょう。
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